メディカルハーブ・ノート【2】歴史3

さてさて。ハーブの歴史。最後です。

ハーブ(薬草)が人類の歴史上、いつ現れて、
どんなふうに使われてきたのか?

古くはB.C.(紀元前)17世紀から、A.D.(紀元後)20世紀頃まで。
ここではテキストで鈴猫が個人的に???だったものを補足しつつ、
提唱した理論、主な人物など、まとめていこうかと。

今回は、19世紀の産業革命から20世紀・現代まで。


イスラム圏に押された、ヨーロッパ圏の国々。
中世の頃まで、ディオスコリデスさんの「薬物誌」を、
そのまま使い続けていたと言われています。
もちろん薬物誌の素晴らしさ…も大きいとは思いますが、
大きな改訂もなく?1世紀の古代ローマ時代から、
1400年近くも同じ療法とは…。
まぁ宗教的な影響もあったんでしょうけど。すごいですよねぇ。

ですが、大航海時代を経てヨーロッパも変わります。
新大陸からエキナセアが入ってきたのもこの頃。
東洋からもたくさんのスパイスやハーブが持ち込まれ、
諸外国との様々な交流が生まれ、
目覚ましい発展が始まりました。

その最たるものが、
19世紀の産業革命です。

そもそも産業革命って何か?っていうと…。
分かりやすいイメージで一言にまとめると、
今まで、「農業・人の労働」を生産基盤にしていた社会が、
「工業・機械で生産」できる社会に変わった。って感じでしょうか。

産業革命の正確な発生時期は、18世紀中~末。
最初はイギリスから各国に拡がり、ついには世界を一変させました。

様々な分野での科学技術も発達。
これまで植物療法が中心だった医学の分野も、
化学薬品近代西洋医学
が目覚ましい進化を始めます。

・1827メドースイート(西洋ナツユキソウ)から、
 サリシン(抗炎症・鎮痛)の分離(単離)に成功。

・1860コカの葉からコカイン(外科医療用の麻酔薬)
 分離に成功。

・1899サリシン(↑1827年に分離技術)を元に、
 アスピリン(アセチルサリシル酸)を、
 化学的(石油・石炭など安価で手に入る化学原料から)合成
  に成功。

・1929年(20世紀)には、世界初の抗生物質
  ペニシリンが発見されました。
  ちなみに発見者はアレクサンダー・フレミングさん(英)試験には出ない?ので小さく記入。

ここで、抗生物質とは…?
病原菌の繁殖を抑える物質の総称。実は自然界に5~6,000種類
あるようで、実際に医療で使われているのは、80種類くらいとか。

当時、劇的な効果で治療のできる医薬品は、
魔法の弾丸とも呼ばれるようになりました。

でもって、この時代、細菌学者という人たちが現われ、
・コッホさんは、コレラ菌を発見、ツベルクリンを発明。
・パスツールさんは、狂犬病ワクチンを発明。
医学の分野も大きく変わっていきます。

これまで、病気の原因は(前回や前々回にも書きましたが)
体液病理説」や「アーユルヴェーダ」「陰陽五行説」など、
主に、身体を作り上げる構成要素がバランスを崩すことで起きる
のだと、と考えられてきていましたが、

19C後半、近代西洋医学では、
特定の病気は特定の病原菌起因する。と考える
特定起因論」が主流となりました。

まさに西洋医学万歳!な時代となったわけで、

それに比べて即効性や治療効果が比較的弱い、
これまでの伝統医学は衰退していきました。

各国で、中医学もアーユルヴェーダも学校閉鎖に追い込まれ、
明治維新の日本でも、蘭学(西洋医学)を基に、
1882~83年 日本は「医師免許法」を施行。
漢方医はこの時、医師ではなくなりました。

ところが。

現代社会では、医学の流れにも変化が出てきました。
大きく分岐点になったのは、1950年頃だと言われています。

これまでの主な病気の種類(死因)は、
伝染病、感染症、結核など。外から入ってきてうつる病気。

ところが、

1950年頃を境に、現代の主な病気の種類(死因)は、
心身症、生活習慣病、がん、脳卒中、成人病など。
体の中で生まれつくられる病気。になったと言われています。

医薬品は、常に副作用薬害など別のリスクが発生すること。
魔法の弾丸は、もろ刃の剣。
現代社会は、衛生環境も改善され、伝染病の感染は少なく
なり
ましたが、工場排水による化学汚染、環境問題が増え、
化学崇拝的な考えにも疑問がもたれるようになりました。

また、西洋医学は、緊急性の高い治療、外傷などに強い反面、
慢性的な症状、心身両面から起こる問題には、根本的な対応を
しきれない部分があります。

感染の治療ではなく、発病の予防。
部分の治療ではなく、全体の調和。
そういう観点から、現代は、
近代医学による治療から、代替療法による予防が、
見直されているわけです。

メディカルハーブも、自然療法という立場から、
日常生活の中で起きる不調を整えたり、身体の改善を図ったり、
自然治癒力を高めていくことが出来ます。
西洋医学とは違う可能性と意義を持っているわけです。

実際、現代医師もツボや経絡などを学び、漢方の知識を身に着け、
患者さんに処方もしていますよね。
また、アロマテラピーは医学として日本では認められていませんが、
フランスやイギリスでは医療分野の国家資格があるようです。

あと。西洋医学の限界について。
余談ですが、鈴猫の個人的な体験から少し。

 鈴猫は、もともと足が横に扁平という、ちょっと変わった形でして(^^;
 以前、ヒールを履く制服の仕事になった頃、足に激痛を覚え、
 体調まで崩してしまい、どうしようもなくなって整形に行ったことが有ります。
 で、レントゲンをとったら「もっと変形するまで(!)病院では治療できることは
 特に無いですね~」と言われただけ…でした(T_T)ナンデヤネン

 他にも。腰が痛くて眠れない日が続いていた時期に、またもや
 整形外科で腰のレントゲンをとってもらったのですが異常なしだと。
 とりあえず電気治療はしたものの、痛みは取れないまま…。
 また眠れない日々を送っていたところ、友人に勧められて
 整骨院に行ったら、体が歪んでるので直しますねぇと。
 …その場で治りました。その晩は数日ぶりに爆睡。

 そんな体験から、病院では完全な「病気」にならないと、
 治してもらえないんだ。辛い症状の時は、必ず病院じゃなくても、
 医療じゃなくても良くなる方法があるんだ。って事を、
 身を以って実感しました。


そんな訳で。。。
まとまらないまま終わってしまいますが…。

以上、メディカルハーブの歴史について…。でした!ヽ(・∀・)


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