メディカルハーブ・ノート【3】-1 成分・効果・作用

鈴猫りん

2013年02月17日 00:00

メディカルハーブのまとめ。久々に復活です(笑)


植物(ハーブ)に含まれる成分。
ものすごい数と種類が有りますが…。

はじめに。植物が作り出すものって、何?
って部分を…。
ちょっと学生時代のお勉強を復習する感じで。

「光合成」葉緑体のはたらき
 光(日光、電照)  +   水   + 二酸化炭素(CO2)
                  ↓ 
 糖(ブドウ糖など) +  酸素(O2) +  水分
      

この糖(ブドウ糖など)に含まれるのが、

第一次代謝産物…植物が生きていくために必要なもの。
         炭水化物、脂質、アミノ酸、タンパク質など

そしてもう一つ、
植物が直接、根が土から吸い上げた化学物質。
ミネラル、ビタミンなどが、

第二次代謝産物…生命維持には直接関係ないが、
         生体防御システムなど、欠かせないもの。         
 ※「植物化学成分」=「フィトケミカルズ」とも言います。

と、大きく2種類に分けられます。

さらに、メディカルハーブのテキストでは、この生成物について、
ハーブの特徴を理解するため、化学物質の分子構造や化学的性格から、
大きく8つのグループに分けています。
(テキストを知らないまま読んでいると、???なところも
 出て来るかも知れませんが。)

 1・苦味(くみ)質、 2・アルカロイド、
 3・フラボノイド、  4・タンニン、
 5・粘液質、     6・精油、
 7・ビタミン、     8・ミネラル。

ここでは、8つのグループそれぞれの有効成分を基に、
代表的なハーブ名、その効能・効果を表記します。
(一部、ビタミンの効能などは省略。)

1.苦味(くみ)質…苦味を感じさせる成分の総称。
 「ほぼ水溶性」
  有効成分(ハーブ名):効果・効能
         ↓
 ・タラキサシン(ダンデライオン):強肝、利肝
 ・シナリン(エキナセア):解毒

2.アルカロイド…窒素有機化合物。脳幹を通過。脳内に直接作用。
 「ほぼ水溶性」
  有効成分(ハーブ名):効果・効能
         ↓
 ・カフェイン(マテ):興奮、利尿
 ・ハルマン(パッションフラワー):鎮静、精神安定
 ・ハルモール(パッションフラワー):鎮静、精神安定

3.フラボノイド…多くの植物に含まれる。淡黄色の色素。
 「水溶・脂溶どちらも有り」
  有効成分(ハーブ名):効果・効能
       ↓
 ・ルチン(エルダーフラワー、リンデン):毛細血管の強化
 ・アピゲニン(ジャーマンカモミール):鎮静、鎮痙
 ・フラガリン(ラズベリーリーフ):鎮静、鎮痙

4.タンニン…渋みの成分。タンパク質を固める。
       皮をなめす・きゅっとしめる・なめらかにする。
 「水溶性」
  ハーブ名:効果・効能
    ↓
 ・セントジョーンズワート、ラズベリーリーフ
      :収れん、創傷、治癒など。(下痢止め作用も)

5.粘液質…多糖類から成る。ねばねば・ぬるぬる。
      水分を吸収してゼリー状に膨張する。
 「水溶性」
  有効成分(ハーブ名):効果・効能
       ↓
 ・アラビノガクタン(リンデン):粘膜の保護を助ける
 ・多糖類(ウスベニアオイ):粘膜の保護を助ける

6.精油…揮発性の芳香物質(エッセンシャルオイル)。多くの作用を持つ。
        アロマテラピーの分野から、その成分が表記されること有り。
 「脂溶性」※内服厳禁!
  有効成分(ハーブ名):効果・効能
       ↓
 ・カマズレン(ジャーマンカモミール):鎮静、鎮痙
  ※通常ハーブでなく精油で確認される有効成分。

.ビタミン…生命維持に必要なもの。
 「水溶性・脂溶性」
 ■水溶性…6時間くらいで体外に尿として排出される。
      ただし大量摂取は、腎臓に負担をかけるので注意。
      朝夕に分けてこまめに摂取するのがオススメ。
  有効成分(ハーブ名)
     ↓
 ・ビタミンB・C群(ローズヒップ)

 ■脂溶性…過剰摂取は体内に蓄積するので注意。
      サプリメントも要注意。
  有効成分
    ↓
 ・ビタミンA・D・E・Kなど。
 ・βカロテン(色素)→プロビタミンA

 ◆様々なビタミンが1つのハーブに含まれている場合も多い。
  有効成分(ハーブ名)
    ↓
 ・葉酸、ビタミンB(ネトル)

8.ミネラル…植物生成ではなく、根から水と一緒に吸収された成分。
           生命維持に不可欠なもの。体を構成する要素。
           加不の振幅幅が狭いので、サプリメント要注意。
           摂取については医師と相談した方がよい。
 「水溶性」
  有効成分(ハーブ名)
     ↓
 ・亜鉛(マルベリ)
 ・鉄(ネトル、マルベリ、マテ、ハイビスカス)
 ・カリウム(エルダーフラワー、ネトル
       その他…ほとんどの植物が含む)


というわけで。
8つの有効成分について、含んでいるハーブと、
その効果・効能の、まとめ。
でした。

次回は、ハーブから見た視点で、
その特徴的な効果・効能について、まとめていきます。

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